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オリンパス OM40について


OM40

左がシリーズ末弟のOM40。右が元祖のOM−1
☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能




OM40 OM40
 一見普通の顔をしたMF一眼レフだが、軍幹部にシャッタースピードダイヤルが無い。
 シャッタースピードはマウント部にオフセットされたリングで設定する。
 ニコマートFT2と同じ。というか、OMシリーズの方が先みたい。


OM40 OM40
 カビ有りのタムロンの標準ズームが付いていた。こんなに伸びる。
 F値固定で使えそうなレンズだったのだけれども、修理は断念。


OM40 OM40
 サブネームが与えられている通り、プログラムAE撮影が可能。
 ダイヤルでプログラムAE、絞り優先AE、マニアル撮影ができる。


OM40
 OM二桁シリーズで唯一TTLオートフラッシュが使えるらしいのですが、拙僧には良く分からんですわい。


OM40 OM40
 本カメラの特徴であるESP測光と中央重点測光の切り替えダイヤルはマウント部に有る。
 ISO感度設定ダイヤルは露出補正も兼ねる。DX対応。


OM40
 OMシリーズのアイデンティティの1つである、マウント部にオフセットされたシャッタースピードリング。
 最速は1/1000で当時としては標準的。


OM40 OM40
 色あせてくたびれた貼り革。
 キヤノンオートボーイAXLみたいにベトベトになるという噂あり。
 いやだなあ。


OM40
 多機能と電子化の影響か、OM−1より少し背が高いですな。

 拙僧の先入観かもしれないけれども、OMシリーズのファンにはカルト的な愛好家が目立つように思える。それは「CAPA」とか「中古カメラGET」とか、ただでさえ濃い香りの漂うプロパティの雑誌で熱狂的なライターの方が熱弁をふるっていらっしゃったからなのだけれども、今はどうなんだろう?この頃では雑誌はブックオフで200円以下のものしか買わないことにしているから最近の誌風は解らない。ただ、OMシリーズに関連したそういう濃い風は、拙僧は嫌いではなかった。少なくてもキヤノンの「ヤ」の字が大きいだの小さいだのと業界風を吹かせる輩に比べたら、むしろ親近感を感じていた。ただ、FとM42とEFとLとブロニカSで手が一杯だったので手が出なかったのだな。OMシリーズ元祖のOM−1のライバルであるKマウントのペンタックスMXも所有していたのだけれども、Kマウントのレンズまで増やせないので友人に押し付けたほどだ。今も彼の手の中に有るはずなんだけれども、元気にしているだろうか。
 それはさておき、OMシリーズはOM−1から始まったオリンパスの本格ライカ判一眼レフカメラのシリーズだ。なんで本格ライカ判と明記しなければならないかというと、オリンパスはそれ以前にペンシリーズというハーフ判カメラで一世代を築いていのだ。実は、オリンパスはOMシリーズの前にFTLというM42マウントのライカ判一眼レフカメラを発売していたのだけれども、どうも失敗したらしく瞬く間に消えてしまったようである。これは拙僧も実物を見たことがあるけど、同時代のヤシカやマミヤの一眼レフと同じ位相を持ったどうと言うことのないカメラであった。OM−1の名前も初めはM−1だったのだけれどもライツからクレームが来てOM−1に変わったとか細かいエピソードは幾つかあるのだけれども、そういった話はコアなOMファンのコンテンツが沢山有るので確認して頂きたい。本頁で明記したいのはOMシリーズには上級機のOM一桁シリーズと普及機のOM二桁シリーズがあるということだ。乱暴に言うとニコンのF5とF80みたいなものだな。OM一桁シリーズは前述のOM−1からOM−4まで、チタン外装のOM−4Tiとかサブタイプを除外するとざっくり言って4種類登場した。実はOM−1だけで幾つものマイナーチェンジが行われているのだけれども、それもコアな方々のコンテンツで確認して頂きたい。一方、普及機のOM二桁シリーズはOM10からOM40まで、やっぱり4種類登場した。とはいっても、別にOM−1の普及タイプがOM10で、OM−2の普及機がOM20とかネーミングの関連性は無い。まあ、プロジェクトがパラレルで行われて、それが4回企画されたのかもしれないな。そういえばOM一桁シリーズは名前にハイフン「−」が含まれているのにOM二桁シリーズは無いなあ。あれはニコンのエプロン部みたいな意味が有るのかなあ。おっと、この辺りのOMシリーズの謎に踏み込むと出てくるのが大変になるので、そろそろ切り上げよう。
 オリンパスOM40はOM二桁シリーズの末弟として登場した。後発ということもあってか、従来のOM二桁シリーズには無かった機能を搭載している。大きな特徴は3つだ。1つはプログラムAEの搭載。まあ、これは時代がそれを求めていたので応じたのであろう。ちょっと不思議なのは、プログラムAEを実現させるためにF(AiS)マウントもMDマウントもそれなりに苦労しているのだけれども、OMマウントはどのように対処したのだろう?拙僧には解らないのでコアな・・・。2つめはTTLオートフラッシュの対応である。この機能は従来、OM一桁シリーズには搭載されていたのだけれども、恐らくは意図的にOM二桁シリーズには搭載されなかったようだな。多分、プレ発光して都合の良い露出を弾き出すか調光するんだと思うんですが、拙僧には解らないのでコアな・・・。3つ目はESP測光という分割測光の一種を搭載しているのだ。ミノルタSRT101は上下の分割だったけれども、ESP測光では中央と周辺の2分割らしい。但し、単純に2つの領域を測光して平均値を取るのではなく、中央重点測光で弾き出した値を比べてさじ加減を加えるみたい。正確には良く分からないのでコアな・・・。AEロックも出来ないし、基本的には日の丸構図にしか使えないのだけれども、拙僧の使用目的である「家族写真」の需要は圧倒的に日の丸構図なので一種の福音であろう。
 ところで、OMシリーズにとって大きな特徴となるのがスポット測光機能の搭載だ。このストイックな測光方法はコアなOMファンには堪えられない快楽らしく、OMシリーズ最後の末裔にしてニコンFM10の異母兄弟のオリンパスOM2000にも採用されている。ところが本カメラにはスポット測光は採用しておらず、この点でコアな方々に冷遇されているようだ。どこかニコンFG20を思わせるなあ。また、自動化が進んだ影響か若干サイズが大きくなってしまい、OMシリーズ一貫として受け継がれていたポリシーである「コンパクトなボディ」が失われたこともコアな方々が疎んじている原因の一つのようである。
                 ☆             ☆
 OMシリーズのカメラが欲しいと思ったのは実につまらないきっかけだった。多分、2004年の晩秋頃だったと思うのだけれども、たまたま、近所のキタムラのジャンク籠の中でどのマウントか解らないシグマの安標準ズームが300円だか500円だかで転がっていたので拾い上げたのだ。その時はヤシカMCとかαマウントのタムロン28〜300mmズーム等も同じような価格帯で同時に手に入ってウハウハだったな。それは兎も角、帰り道に信号待ちのデミオの中でそのマウントが判明したのだ。なんてこった、こいつはOMマウントだ。既に拙僧の病気はかなりは進んでいて、国産のメジャーなMF一眼レフ用レンズに対応するボディはそれなりに揃えていたつもりだったのだけれどもOMマウントは空白地帯だった。「よかいち」しかないと思っていたのに「おにへい」もあったのに気づいたくらいショックな出来事だった。
 でも、まあ、その頃の拙僧ときたら・・・、いや、今でもですけれども「おうつ」でロクに仕事もしていなかったものですから、高々300円のレンズの為にボディを手に入れるなんて出来ないと思ったんですよね。今だから中野の日東商事でプリズムの程よくやれたOM−1が2000円で手に入りますけれども、当時はもう少し銀塩一眼レフの価値はあったし、三河にはフジヤカメラもアルプス堂も市場もBOXも無かったから、実際にそのレンズを使うのは先になるなあと思っていたんですわ。
 ところが、これも運命なのであろう。傷心旅行で「岬めぐり」をしたいのは山々だったが、そんな路銀も無いので年末に埼玉の辺境へ帰郷したのだけれど、その辺境のカメラ屋のショウケースの中にトキナーの標準ズームとソフトケースの付いたOM40が置いてあったのだ。プライスタグは10000円弱。帰郷のついでに寄ったフジヤカメラではOM10のボディが、やっぱり10000円前後だった。OM10はニコンで言うところのEMに相当するプリミティブな絞り優先AE専用機だ。OM40というカメラは知らなかったが、数字が大きいという事は後に登場した物だと思われた。早速、店員を呼んで出してもらう。第一印象として「普通の顔をした一眼レフだなあ」と思った。既述の通り、OMシリーズのポリシーは突出したコンパクトなボディであると知っていたから、比較的大柄な本カメラは普通の一眼レフに見えたのだ。まだまだ、主流なインターフェイスがダイヤルとレバーの時代のカメラなので素性はすぐに解った。これはプログラムAE、絞り優先AE、マニアル撮影の出来る普及クラスながらも完成度の高いカメラだ。外観上は多少傷があって、ラバー張りの貼り革が色あせているくらいで気にならない。トキナーのカビは1点なのだけれども、薄く広がるタイプでなく埃を集めたような濃いタイプなので光学的にかなり影響はあるだろう。ただ、かなりしっかりした作りでF値固定のカビさえ取れれば面白そうなレンズであった。カビの位置は2群の前面なので拙僧でも取れるだろうか?プライスタグには「完動品」と既述があり、それは空シャッターを切った感じでは嘘ではなさそうだった。とりあえず、取り置きをしてもらってマックで100円コーヒーを飲む。10000円の買い物は慎重にならなければならない。本カメラの相場は解らないが、マニアルアダプター無しのOM10より安いという事は無いだろう。保存状態はどうであったのか?あのカビの生え方からすると数年はタンスに眠っていたに違いない。しかし、ファインダーは僅かにゴミの侵入があったものの綺麗だった。ラバー張りの貼り革の硬化と色あせ具合から推測するに保存状態はそれ程悪くなかった気がする。保存状態が本当に悪い場合にはラバーは溶けてしまうからだ。KDXのフロンとカウルだって色あせたものだから色あせは問題無いな。マルチモード搭載MF一眼レフとういと他では何に相当するだろう。ああ、キヤノンAE−1プログラムだな。あれはプログラムAEとシャッター優先AEとマニアルだけれども、比較対象としては妥当であろう。そう考えると完動品と店が保障するAE−1プログラムを10000円以下で買うのは不可能であろうな。ここに至って本カメラに対する興味は勃興した。結論は出た、買いである。
                 ☆             ☆
 と、まあ、買うまでは順調だったのだけれども。これが拙僧の悪い癖で、一通り動作確認が出来たらオブジェとして風通しの良い棚に置きっぱなしになってしまったのである。まあ、お陰で撮影前にネット検索で本カメラの素性がある程度解ったのだけれども。購入から1年を越えた頃にはズイコーの200mmF4や50mmF1.8や、挙句の果てにはOM−1まで増えてしまって、全く穴があったら入りたい。ようやくフィルムを通す気になったのは購入から2年弱も過ぎてからだ。言い訳をすると、その間拙僧はクラシックデジカメ闘争という不毛な戦いを広げていたので真面目に写真に取り組んでいなかったんです。いや、北京とか、真面目に写真に取り組むシチュエーションもあったんですが、そういう時はやっぱりEMを使うんですわ。ちょっと難易度の高い海外旅行でも、ニコンEMとFM10にレンズは20mmF3.8か28mmF3.5と50mmF1.8だけで充分撮影は出来るのだ。ううっ、これは拙僧の稚コンテンツを否定する悲しい事実なのだけれども。
 ええいっ!兎に角、撮影だ。向かった場所は初秋の葦毛湿原だ。葦毛湿原というのは愛知県豊橋市にあるプチ尾瀬だな。自然が保護されていて季節に合った昆虫や植物が楽しめるそうなのである。稚宅からは高速(1区間)を使えば車で1時間はかからない。出費の少ない休日の過ごし方としては良い具合だな。勿論、おむすびとお湯の入ったポットとカップ麺は忘れない。
 当日はプログラムAEとESP測光で撮影した。ESP測光が弾き出す露出値に興味があったからだ。快晴下でISO400を詰めたので、最速が1/1000のカメラには少し厳しい条件だったかもしれない。まあ、カラーネガなので2〜3段のオーバーはラボが何とかしてくれるだろう。ファインダー内にはシャッタースピードとプログラムモードであることを示す「P」の文字を白抜き(緑だけど)文字で表示する。ちゅうことは絞り値は解らないわけだ。あれ?F301はどうだったっけ?まあ、絞り値が気になるなら絞り優先AEモードに切り替えればいいのだ。そういえば、プログラムAEモードで撮影する場合、構造上絞りを最大値に設定しなければならないのだけれども、絞りが中間位置でもそれに応じた露出値を算出すると聞いたことがある気がする。拙僧には自信が無いので興味のある方はコアな・・・。ちなみに露出計はシャッター半押しでONになり、一定時間が過ぎるとOFFになる。露出値は適切であると思われたが、何せ絞り値が表示されないので知ることは出来ない。試しに日の丸構図で逆光の被写体をフレームインさせたりアウトさせたりしたけれども、それなりにESP測光は働いているように思えた。
 後日になって、ズイコー50mmF1.8やズイコー200mmF4で絞り優先AEで撮影したのだけれども、その時の弾き出された露出値は適正であった。若干オーバー気味のカットもあったけど、快晴下でISO400のフィルムを詰めたからシャッターが対応できなかったのかもしれない。拙僧はニコンFE/EMで育ったったから絞り優先AEの方がしっくりくるな。やっぱり、OMシリーズのアイデンティティの一つであるレンズマウント部のシャッタースピードリングは拙僧には違和感を感じる。マニアル撮影モードでも適正露出をファインダーに表示するのは偉いと思う。何故かというとマニアル撮影モードで露出計がOFFになるカメラも世の中には存在するのだ。
 レバーは分割巻上げ可。これは偉い。これだけでも本カメラを選択する価値がある。但し、フィーリングはゴリゴリとしてEMと比べてもイマイチ。いや、これは拙僧がEMに傾倒しているので割り引いて頂きたいのだけれども、外装の質感や駆動部のかっちり感もEMに比べると一歩譲ると思う。もっとも、ニコンだってFG20辺りになると怪しくなっているので別にオリンパスが手を抜いたわけではないと思うな。実際、機能は遥かに充実しているのだから。
                 ☆             ☆
 本カメラは機能の充実した完成度のMF一眼レフカメラである。反面、オリンパス色が少なくなってしまったのは、それが好きな方にはマイナスになってしまうだろう。あまりOMスタイルにこだわりが無く、快適にOMマウントのレンズで撮影したい方にはお勧めできるカメラだと思う。勿論、300円かそこらのレンズの為に買うというのは不純な動機であることは否めないな。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2006/12/21)

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