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ミノルタ SRT101について


SRT101

35mmを付けて135mmを並べた。
55mmはどこかに旅に出かけたまま消息不明。
☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能




SRT101 SRT101
 「minolta」の旧ロゴがカッコいい。CLCのロゴにも注意。ギザの付いた小さなボタンはレンズ脱着用。
 マウントに見える開放値連動バーで開放測光を可能にしてるのだ。


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 ミラーアップレバーと絞込みボタン。
 一眼レフカメラとして基本的に必要な機能を全て備える。


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 露出計スイッチは底部。水銀電池MR9を使用。
 電池蓋はコインが無くても開閉できるようにモールドされているが、実用性については痛し痒し。


SRT101
 これがSRマウント。ちょっと先輩のニコマートはレンズ開放値の設定で苦労している。


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 裏ぶたのメモは露出計に連動しているわけではない。
 フィルム挿入部の工夫はペンタックスもキヤノンも苦労している。


 岐阜のとある地方都市に行った。入社面接の為である。結局その会社は役員面接で落ちてしまった。役員面接まで漕ぎ付けて落とされてしまうのは相当珍しいらしく、人材仲介業社の担当者はかなり慌てていた。よっぽど稀なへまを拙僧がやらかしたのだろう。(と、思ったのだが、後日、その会社の親会社が行った大幅なリストラを新聞が伝えていたから、その影響もあるのかもしれない。)何はともあれ、その地方都市で見つけた中古カメラ店で購入したのが本カメラ、ミノルタSRT101である。55mmF1.7が付いて価格は5000円。記念にと、さして悩みもせず購入した。虫の予感がしたのかもしれない。一度店を出た後、他にも割安なカメラがあった事に気付いて店に戻ったのだが、既に店主は店を空けたまま外出していた。だって、その途中で犬を連れた店主とすれ違ったから。もし、あの会社に採用されていたら常連客(安物専門の)になっていたかもしれないな。
 その頃はミノルタのレンズはコンパクトカメラも含めて持っていなかった。店主は「露出計は使えないと思ってくれ」と言っていたが、後でバルタの代用電池を入れたらちゃんと針は動いた。そうそう、本カメラは水銀電池のMR9を使用する。その後、1ヶ月も経たないうちに三河に定着する事になった。妻の方が先に定職につく事が出来たのだな。新しいアパートに一番近いキタムラでMCロッコール35mmF2.8が2000円で置かれていた。まだ、拙僧は無職だったのだけれども、自分を慰める事も必要だなと思って確保。M42マウントのSMCタクマーの35mmF3.5だって7.5千円もしたのにMCロッコールは安いなあ、コーティングだって定評があるのに。タクマー買ったときに比べたら銀塩関連品の値が下がっていると言う事だろうな。更に135mmF2.8も加わる。一体どこで買ったのか記憶に無いけど、帰省でフジヤに寄った時かな?って事はジャンク館で2100〜3150円で確保したんだろう。FマウントのAiニッコール135mmF2.8だって8千円もしたのに(以下略)。ところが動作チェックしてレンズ3本揃えたら満足してフィルムも通さないの。安物奇集家の駄目な見本だなあ。
 拙僧の世代でミノルタと言えば記憶にあるのがX7だ。宮崎美子(おおっ!妻と同名だ。読み方は大分違うけど)さんがどのような活躍をしたのかは知らないけど、当時ぴかぴかに光っていた事は間違いない。もっとも、拙僧は世代的に志村けんのパロディーの方が身近だったけどね。思い立って当時のCMをインターネットで検索したら、確かに宮崎さんはナイスボディであった。女性の評価のベクトルがこうも変わってしまうのは、年齢を重ねる罪深さを改めて知らしめてしまうなあ。それは兎も角、X7はニコンのEMの様な位置付けのカメラであったらしい。SRシリーズからXシリーズに至る間にMCマウントからMDマウントに変わってしまった。どうやらシャッター速度優先に対応したのがMDマウントらしい。ニコンだとAiとAiSの関係だな。
 ミノルタの一眼レフには興味があった。何でもレンズを緑色のコーティングで統一して、コントラストも柔らかめで女性的なのだそうだ。今は知らないけど、拙僧がエネルギッシュにモノクロを焼いていた頃は「カメラGET!」辺りが決まってそう言っていたのだ。一方で欲求が単車やら他の物で満たされていたから、レンズのマウントがFマウントとM42マウントとブロニカSマウントで留まっていたのだけれど、歳をくって楽しい事が無くなってきたせいであろうか、KマウントやLマウントやペトリマウントやM39マウントやEFマウントやetcetcと増えてきて、流石にこれはいかんと感じた。それでミノルタの一眼レフカメラの情報は頭をスルーする様に心がけていたのだ。だから本カメラを買った時も、このカメラがミノルタにとって初となる開放測光を実現し、世界で初となる分割測光を実現したカメラだとは知らなかった。いや、正確には確信が無かったという位かな。ああ、結局ミノルタの一眼レフを買ってしまったではないか。それで堪えが出来なくなったのであろうか?今はαマウントもあります。
 インターネットの情報では1964年にペンタックスSPが発売となり、翌年にはニコマートFTが登場し、更に翌年に本カメラが登場したらしい。それではキヤノンFTはどうなんだろうと思ったら、どうやら同世代の様だ。拙僧が人生という難題にチャレンジを始めたのがニコマートELの登場と同時期だから、その前に登場した手持ちのカメラ達の歴史が擬似記憶としてパズルの様に組みあがるのは楽しい。拙僧の人生が敗北と決定したのがニコンD70の登場と同時期だから(以下略)は悲しい。実際にそれらのカメラ達を並べて手にとるとカメラの進化が分かる。スクリューマウントで絞込み測光のペンタックスSPからバヨネットマウントで開放測光のニコマートFT(拙僧の持っているのはFT2だけど)への進化は自然だ。本カメラも開放測光だけれども、ニコマートのそれは「がちゃかちゃ」と言われる煩雑なレンズ開放値のボディへの伝達が必要なのだ。本カメラはレンズ脱着時にそれを意識する必要は無くスマートだ。なんだか当たり前の事を書いているようだけど、ニコンがAi方式でスマートなレンズ開放値のボディへの伝達を実現するのはもう少し後になるし、同世代のキヤノンFTは絞込み測光だ。まあ、そうは言っても工業製品は後出しじゃんけんが強いのであって、先行したニコンはやっぱり偉いと思うな。
 そう、本カメラを表現するキーワードは「スマート」に尽きると思う。デザインは繊細で美しくしい。ぱっと見は四角いボディもエッジにかけて面取りしてあって丁寧だし、シャッターリングのモールドを見ても工作精度が良いのが分かる。対極に位置するのがペンタックスSPだな、あれはあれで無骨でカッコいいけど。スマートなのはデザインだけではなくて、普及機では省略されがちなミラーアップや絞込みも可能だ。特に絞り込みボタンはロックが可能だ。拙僧は必要性をあまり感じないけど、必要な方は大勢いらっしゃることだろう。ファインダーも見やすい。どうやら中央部はマクロプリズムらしいんだけど、セルが細かいのでマット面だと思ってフォーカシングして構わないと思う。露出はファインダー内で露出計が弾いた針と絞りに連動する針を合わせると適正露出になるタイプ。
 もっともスマートだと言えるプロパティは分割測光であろう。上下2分割と言うのはシンプルに尽きるんだけれども、そう言った発想を搭載したカメラは世界で初めてだったのだ。多分、空の明るさに露出計が引っ張られるところから導き出されたのだろうな。当時ときたら「開放測光か絞込み測光か」でしばしば理論闘争が行われていたと言うから革新的なアイデアだ。上下分割測光については縦位置撮影時の弊害が知識人の方々の良心を冷やしたようだ。実際に困った事は無いし、縦位置で大幅に露出が外れたと言う話は聞かない。分割が上下でも左右でも明度の差を2点ばかり把握すればそれなりに適正な露出を弾きだせるのではないかな。拙僧が単体露出計を使うときも、日向と日陰の2箇所くらいしか測らないしねえ。分割測光はニコンFAの5点マルチパターン測光で完成を経て、今では数百の測点を持つカメラもあるらしいんだけど、まあ数字のマジックだろうな。
 手にとると分かるのだけれども、本カメラは同世代の他のカメラに比べても品良くまとまっているカメラなので、それだけでも所有の価値があるのではと思う。分割測光に拘ると潜在的な魅力が見え辛くなるので忘れて欲しい。ここ暫く、オートボーイシリーズ等のAFコンパクトカメラばかりを使用していたので、久しぶりに一眼レフカメラを持ち出したのだけれど、出来上がったプリントを見て自分の写真の下手さに愕然としてしまった。下手なところにピントを合わせたり、考えもせず背景をぼかしたり見れたものではない。一眼レフカメラは難しいなあ。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2005/12/13)

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