北海道ツーリング2015 4日目編(7/15)


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物凄く寂しい無料キャンプ場で泊まることになったが、夜は激寒に。

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 男一人でラベンダー畑を見ても寒いだけだ。
 実際、凍える程寒かったしな。


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 「富良野ワイン」を見つける。
 あまり国産ワインに感心しない拙僧だがラベンダーよりよっぽど関心がある。

 朝食は頼んでいなかったのでYHを7:30には出発。5分も走らないうちに膝のプロテクターを忘れていたことに気付いてUターン。危ないところだった。R452に出てセイコーマートでソーダとおにぎり1つで朝食。昨日は食べすぎたから今日は抑えないとな。
 R452は快走路で90〜100ペセタで北上する。しかし、寒い。Tシャツ1枚とウィンターOKだがインナーを外したゴアのエンデューロジャケットでは震えてしまう。しかし、停滞はしゃくなので強行する。とにかく、富良野に分かれる県道の手前に三段滝PAがあるので、そこまで我慢して北上するのだ。が、路面が荒れると70ペセタまで速度を落とすものの、結構なペースで走っているのだが、なかなかPAに着かないのである。やはり北海道の距離感は違うのだ。やっと三段滝PAに着いたときには凍えていた。バックからYシャツを出しベンチレーションを閉じる。寒さ対策としては不完全だが、富良野に出れば少しは暖かいと思ったのだ。
 三段滝PAはトイレも水洗でなく、小用の後は用意されたペットボトルの水で流すような簡素なPAだったが、他に休むところがないのか、そこそこの単車と四ツ輪がいた。

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 十勝岳の山頂付近は雲に包まれていて不安。


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 十勝岳から富良野を見下ろす。


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 十勝岳にはいくつか温泉があるが、この凌雲閣が一番奥にある。


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 茶色く濁った温泉がパワーを感じる。


 道道135から富良野へ向かう。途中でラベンダー畑のある「ハイランド富良野」に寄ったのだが、男一人でラベンダーを見ても余計に寒いだけなのでトイレだけ借りて出発。R38からR237を北上していよいよ富良野だ。北上してすぐに「ワインハウス」の看板を見つけて左折した。拙僧は日本のワインをあまり評価していないのだが、そこは旅情というやつである。ラベンダーよりも遥かに興味深い。「富良野ワイン」というシャトーの直売所で、ワインの試飲もできたのだが、何せ単車だから残念ながらジュースだけ頂く。ロゼ2本とジャム2瓶を自宅の妻宛てに発送して、役目を一つ終えた。
 次の目標は十勝岳温泉である。R237から上富良野で道道291を左折する筈なのだが、なかなか標識に「十勝岳」が現れない。そうこうする内に旭川まで着いてしまった。ええっ、なんで?単車を路肩においてツーリングマップルを確認すると十勝岳温泉の近くに「白金」とある。そういえば白金という標識はみた。悔しいが引き返すしかないな。本来は降るはずだった道道966を登り十勝岳温泉へ向かう。
 最初は牧草地をまっすぐに走るなだらかな道だったが、やがて林間の高速ワイディングになる。途中で有名な青い池の看板を確認するが、せっかく先行車がいないので停止つもりにならず、更にアクセルを開けて高度を上げる。道道966はやがて右折に分かれて勾配が急になり一気に上昇する。タイトコーナーの連続で、路面のわずかなギャップでリアサスがフルボトムし、車体の上下振動が操舵に影響するのだが、構わずアクセルは開けたままだ。それにしても寒い。体が冷えきったころに終点の「凌雲閣」に到着する。
 とほ宿ガイドブックのクーポン券で100円割り引いてもらって700円入場。オーナーはクーポン券の存在に懐疑的でしきりに有効期限が書かれていないか確認していたが、有効期限など書いていないのでしぶしぶ割り引いた。貴重品ロッカーが有料100円だったので、差し引きゼロって感じだな。湯は茶色く濁っていて、まさに湯元。露天風呂は2段になっていて、上段は熱く下段はヌルイ。しばらく、ぬるい方に入って、そこそこ身体を暖める。熱い方は入っていられない熱さなのだ。全体的に北海道の温泉は熱い場合が多い。備え付けのソープで体を洗う。内風呂の温度は丁度いい塩梅で体を十分に暖める。心なしか疲れが取れたようだ。風呂に出た後、雲の切れ目から富良野を一望し、一気に道道966を下る。

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 キャンプ場を探しているうちに山頂付近にこのような碑が立っていて泣きたい気分になる。


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 キャンプ場には炊事場とトイレ、外灯しかないが十分だ。


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 ありがたいことに炊事場に蛍光灯が点く。


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 今日のメニューは缶詰と米。
 米は上手く焚けた。


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 夕暮れの和寒町を望む。


 当初は美瑛の北にある西神楽公園キャンプ場にテントを張る予定だったのだが、着いたのが13:30くらいで時間的に中途半端だったので、更に北上する。旭川をパスして和寒ICに近い三笠山森林公園へ向かう。旭川動物園が有名だが、男一人で行っても再び寒さを感じるだろうしな。旭川ラーメンはちょっと関心があったが腹も減っていないのでパスだ。拙僧はツーリング中は食欲が減退するのだ。
 三笠山森林公園キャンプ場はトイレと炊事場があるだけの、あまりにもあっさりしたもので、一度は見逃してしまった。恐らく、地元のファミリーが使うキャンプ場なのだろう。近くに子供公園があった。迷っているうちに大きな観音像のような物がそそり立つ砂利の広場に出てしまって泣きそうになってしまう。しかし、そろそろ疲労が隠せなくなってきたので覚悟をするしかないな。最初はネガティブな印象だったキャンプ場だったが、炊事場に蛍光灯の明かりはあるし、水は飲めそうだったので十分だ。周りには何もないのだが、和寒町が開けていて寂しい感じはない。
 到着は16:00急いでテント張り、米を炊いて夕食だ。今日は昼食を抜いていたので腹が減ったのだ。おかずはサンマ缶と焼き鳥缶、それにインスタント味噌汁だ。周囲には食材を調達できるようなものは何もない。何しろ辺鄙なキャンプ場だから夜は一人きりだと思っていたら、夕食の後片付けをしている最中にチャリダーが一人やってきた。「私はシンガポール人です」というので中国語が出来るかと聞くと出来るという。拙い英語と北京語で話をすると、後から友人の台湾人2人が来るという。賑やかになるかと思ったが、結局、台湾人はたどり着かなかったようだ。彼が言うには友人たちは旭川動物園に寄ったそうで、長居をして自転車ではたどり着けなかったのだろう。
 愛知県から持参した安ワインと戦闘疲労で20:30には寝ることにした。一度、シェラフに入ってから寒さに気付いて装備を厚くする。ポリプロピレンTシャツの上に半袖のTシャツを着て更にYシャツとトレーナー、それにウィンドブレーカー(バーンストームだ)とユニクロのウルトラダウンを重ね着する。シェラフをAOLのシェラフカバーで包み、さらにエマジーエンシーシートとポンチョを被り、最後にエンデューロジャケットを置いた。ここまでしないと眠れないと思ったのだ。 21:30頃に一度目を覚ましたら、シンガポールのチャリダーが夕食の準備をしていた。割と軽装だったので寒くないか聞いたら「很寒(とても寒い)」と言っていたな。
 拙僧は単車者なので装備を厚くできるが、チャリダーは大変だなあ。


走行距離:125km

 では、北海道ツーリング2015 5日目編(7/16)をご覧頂きたい。

(了:2015/8/16)