ウルムチ市上空
瓦礫砂漠に囲まれたオアシスの町、我々のツーリングの出発点となる。

中国新疆ウィグル自治区
シルクロードツーリング
 長期の出張と変則的な交代勤務にて疲労困憊。幸い、相手持ちの出張費にて小金を貯蓄する事が出来た為、大掛かりなツーリングを計画。当初は沖縄へとも思っていたが、予算を算出してみると余裕で海外ツーリングを実施出来る程の金額になってしまい、目標を海外に定めた。標準的な単車乗りに比べても著しくひ弱な管理人は迷わずツアーを選択、複数のツアー会社に問い合わせる。結局、中国のシルクロードツアーに参加したのは、「飛行機に長時間乗りたく無い。」と言う理由だったのだが、何と上海から目的地のウルムチまでは国内線で7時間も掛かる事が新疆航空のツポレフが飛び立った後に判明。いや、後悔してもしょうがないから、それまで意図的に目的地も調べなかったんだけど・・・。

 目的地のウルムチ市は新疆ウイグル自治区の行政中心地であり、地図を広げると丁度モスクワと東京の中間地点に位置し、ロシアやカザフ等の中央アジアに向う国際線・国際列車の重要な中継地点でもある。市内は漢族(所謂、普通の中国人)を多く見かけるが、一歩郊外へ足を踏み出すとカザフ族やウィグル族と言った中央アジア系の少数民族が点在する。その多くはムスリムであり、伝統的にはパオ(包、モンゴル語ではゲル)と呼ばれる移動住宅を拠点に遊牧を行うが、近年は中央政府の指導もあって定着化が進んでいるようである。道中は砂漠のオアシスをめぐる為にホテルも無く、ツアーに参加したもの我々もパオに宿泊する事となる。

 ウルムチ市到着翌日、ウルムチ市郊外で愛車となる幸福125を受け取る。市内は外国人の運転を許可していないのだ。もっとも交通事情(モラルの悪さ)から実際問題不可能と言える。幸福125はホンダ旧XL125のエンジンを中国製シャシーにフィクスした物で、オフロードバイクと言うよりはスクランブラーと言った方が外観はピンと来る。流石にエンジンの回りは良いがサスペンション等はへたりきった物でブレーキもドラムでプア、恐らく油脂を始めとした消耗品の補充は滞っていると想像でき、タイヤの山も殆ど残っていない状態。実際、車体はあっても消耗品・交換部品等は高価で品薄の為、手に入り辛いそうだ。フレーム等は純然たる鉄製であるが、道中での転倒の際に普通の自動車工場で溶接にて安価に修繕を可能にする事から必然であると言える。何でも工作制度の高い物を導入すれば良いという物ではなく、適材適所であろう。

 とは言え、これから1週間ほど瓦礫砂漠を彷徨う事を考えると少々不安を感じざるを得ない。ツーリングの初日はなるべく大丈夫そうな単車を選ぶ事から始った。
上海市上空
上海市の単車乗り
管理人にとって初めての海外になる上海市。
右の単車は良く見るとタンデムライダー用のヘルメットを括り付けている。デートのお迎えだろうか?

Tu−154Mは20年程前に開発されたのボーイングのコピー。
パワーが無いのか、まったり上昇するのが管理人の琴線に・・・。

遠くに見える天山山脈(多分)
Tu−154Mに乗って烏魯木斎へ
単車を引き取り、いよいよツーリングの出発。
早速、道に迷っていますが・・・。

通りがかりのウィグル族に道を聞く我々
幸福125と管理人
その1
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