CRM250R その2

 早いもので拙僧がCRM250Rを手に入れてから9ヶ月が経とうとしている。今回は初めとは変わった印象、新しく気付いた点等をキーワードで綴って誌面を汚すつもりである。ちなみに外観上で一番変わったのがチャンバーである。ダートを走らないと決めていたあの夏の誓いはどこへやら。現在は立派にベコベコにへこんでおります(涙。

重さ:
 初回感想でKDX200SRの時の方がきびきび走ったような気がする旨の記述をしたが、どうもまんざら勘違いでは無いような気がする。これは、スタートダッシュの速さではなく、舗装路での路線変更時等の機敏さのことである。特にS字コーナーでの切り返しで重さを感じる。先日、リッター越えの方々とスポーティなツーリングに同行させていただいたが、峠道のタイトコーナーの切り替えしで明確な鈍重さを感じる事となった。無論、フロント21インチのオフロード車で近代のスーパースポーツ車に付いて行く事がさしたる意味があるとは思えない。しかし、タイトな峠では軽量ハイパワーの2stオフ車にも一定の利があると考えていた節操にとっては少々意外であった。この事は重さ(車重)以外にもサスペンションの減衰力の性格が影響しているだろう。
 資料をひっくり返してみると、CRM250RとKDX250SRの重量の数字的な差は8kgである。残念ながら拙僧の情報分析能力では、この数字が体感的な差として感じる事は出来ない。しかし、拙僧がCRMの圧倒的なアドバンテージとして感じていたウォッシュボードでの楽さと言うのは、案外車重の重さ、ハンドリング感覚の重さ、サスペンションの減衰力の鈍さから得られるのかもしれない。軽くサスペンションの硬いKDXではウォッシュボードでの跳ね上がりを征するのに苦労していたのだから。

高さ:
 当初はさほど気にならなかったシート高であるが、最近ではじわじわとネガティブな印象へと膨らんでいる。正直、あの車高とキックスタートを想像すると単車に乗る気分が萎える程だ。
 KDXではそれなりに両足がついたんですが、CRMでは辛うじてつま先がつく状態で、不整地などでバランスを崩すとかなり怖い思いが出来ます。

燃費:
 燃費が凄く良い。拙僧の所有したあらゆる内燃機関を持つ車の中でも最高に燃費が良い。舗装路のみなら、1L辺り20kmもはしる。4st400ccマルチのインパルスが18km位。四つ輪のビートが16km位だった。

DRZ400SMに試乗してみた:
 DRZ400SMは4stオフロードのDRZ400Sを、いわゆる「モタード化」したものである。フロントホイールは17インチ化し、フロントフォークもロード向けにチューニングされた倒立サスとなっている。DRZ400SはCRM購入時にも候補として挙がった単車である。試乗車はモタード化した「SM」だが、依然スズキの400ccの4stエンジンには関心がある。早速、試乗会の参加を申し込んだ。場所は西三河南部に位置する幸田サーキットである。
 アイドリングしたまま跨ると振動も少なく、想像していたようなミドルクラスのシングルの鼓動感はない。食いつきの良いサーキットの路面も影響しているのだろうが、車体が簡単にパタパタ寝て楽しい。成る程、モタードが流行っている理由もわかる。挙動も操作もイージーなのである。ただし、何か物足りない気がする。それに気付いたのはコーナーを繋ぐ直線で、つまり想像していたシングルの蹴っ飛ばされるような加速感が無いのだ。
 次期ロード車にSRXを候補に入れていたのだが、ミドルクラスのシングルの加速感がこの様なものなのであれば改めねばなるまい。雑誌などで「ハイパワー・シングル」等と称されていたのだが、とてもそうとは思えない。これには結構がっかりしてしまった。もっとも、CRMを選択してよかったとも言えるのだけれども。




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(了 2005/4/4)